アップル iCloud は秋登場、無料で写真・音楽・アプリデータをクラウド同期

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アップルがクラウドサービス iCloud の詳細を発表しました。ジョブズCEOみずからあまり良くなかったと認める MobileMeを大きく刷新・拡張したもので、アドレスやメールなど MobileMe に対応していた各種データに加えて、写真やビデオ、機器の設定やアプリのデータ、ドキュメント、さらに購入した音楽やアプリ、書籍までを自動的にクラウドにアップロードしデバイス間で同期します。同期に対応するデータは:

  • アドレス帳:1台で追加・編集すればほかデバイスにも反映。
  • カレンダー:複数カレンダーの設定に対応、他ユーザとも同期可。
  • メール:@me.comアカウント、広告なし。
WiFi限定で同期・バックアップできるデータは:
  • アプリ:端末にインストールしていないものでも、App Storeで購入したアプリを一覧できるように。購入済アプリはそのままダウンロード可能。(従来は購入済のものでも有料表示、購入しようとすると「無料です」と知らされるドキドキ仕様でした)
  • iBooks:アプリと同様。
  • 端末の設定
  • アプリデータ
  • 写真と動画 (後述)
  • 音楽 (後述)
また、アプリ側でドキュメントをクラウド上のストレージに自動保存する Documents in the Cloud も発表されています。1台のデバイスで従来のように文書を保存するだけで、ほかのデバイスからもそのまま開いて編集が可能になる仕組み。Pages、Numbers、Keynoteが対応するほか、開発者向けにiCloud Storage APIが提供されサードパーティーのアプリからも利用できるようになります。iCloud Storage APIMac / PCからも利用可能。



クラウドストレージの容量は5GB。年間 99ドルだったMobileMeから一気に無料になりました。iCloudの提供はiOS 5と同じ今秋の予定。



なお、写真データと音楽データについては5GBとは別枠の扱いになっています。まず写真のクラウド同期は Photo Stream と呼ばれ、iOSバイスのカメラアプリで撮影すればクラウド経由で他の iOSバイスや PC / Mac にも転送される仕組みです (転送は WiFiのみ)。



ただしそれぞれの環境により保存される枚数・期間に差があり、iOS端末のローカル Photo Stream には新しい順に最大で1000枚まで、クラウド側には30日間だけ保存される仕様となっています。iOSバイス側で手元に置きたい写真はアルバムを作成すればずっと保存することができ、PC / Mac には全部の写真が無制限に保存可能。つまり無料で容量無限の写真サービスではないものの、クラウドが「一時預かり」する30日のあいだに各デバイスWiFi 接続すれば写真が同期でき、PC / Mac があればローカルに好きなだけ保存できる仕組みです。



そして音楽データについては、iTunesで買った楽曲のクラウド保存は無料。自前の曲のコピーをクラウドにも反映される iTunes Match は年間24.99ドルの有料サービス。詳しくは iTunesiCloud化させるその名もiTunes in the Cloud の記事をご覧ください。
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