ベティ・ペイジ

今なおポップ・アイコンとして人々を魅了するベティ・ペイジの真実に迫る

ナッシュビルの貧しい家庭で育ったベティは、最初の結婚に失敗した後、ニューヨークへ向かう。ビーチで出会ったカメラマンに誘われ、ベティは偶然にモデルのキャリアをスタートさせた。彼女は男性用雑誌に掲載される写真の撮影だけではなく、個人コレクター向けのボンデージ写真やアマチュアカメラマン向けの撮影会でも高い人気を得る。しかし彼女の写真は50年代のアメリカの道徳観念と真っ向から対立するものだった。

ピンナップ・ガール、ベティ・ペイジの笑みの裏に隠された数奇な人生。彼女の子供時代や数々の結婚、狂気への転落、殺人未遂、そして精神病院での孤独な10年間

POINT

モンローの映画は見たことがなくてもモンローの事を知っているように、ベティ・ペイジの名を知らなくても、水着や下着姿でポーズを取った「前髪をたらしたアメリカン・ガール」はどこかで見た事があるだろう。マドンナのSMっぽい衣装や、『パルプフィクション』のユマ・サーマンの前髪をたらしたルックスもベティをイメージしてのもの。多くのピンナップ・ガールの中で、ベティ・ペイジだけがアイコンとして今日まで残りえたのは、その屈託のない天真爛漫さが、あの時代のアメリカを体現していたからだろう。監督は『I SHOT ANDY WARHOL』の女流監督メアリー・ハロン。ベティ役を『ギター弾きの恋』などのグレッチェン・モルが好演している。